「自分軸で生きる」 

誰だって自分を知る旅の途中 だからこそ自分を知ることの楽しさを伝えるブログ

知らない自分を知る

かれこれ、30年以上、「自分を知る」ための講座をやっている。

 

アートセラピストになるうえで、セラピスト自身が自分を知っていなければならない。

 

ユングは、「教育分析の重要性」を語っている。

 

「クライアントになすのと同じように、いやそれ以上の徹底性をもってセラピストは自分を見つめなければならない」と。

 

ボクは、セラピストだけじゃないと思っている。

誰にとっても、生きていくうえで「自分を見つめること」は大事だ。

 

でも、その徹底性となると、一人ではなかなか向き合えない。

 

おまけに、向き合ったからと言って「自分をすべて知ること」は難しい。

それほど、人間を理解することはできないのだ。

 

「知ってどうする」とか

「自分ことはわかっている」とか

「怖くて見ることはできない」とか

向き合うことをしなかったり、先延ばしにする人は多い。

 

でも、一日でも早く自分を見つめることをしてあげるだけで、人生は驚くほどに前に進んでいくことを、ボクは確信しているし、自信を持って言える。

 

ボク自身、まだまだ知らない自分がいる。

 

先日修了した41期生からもらった似顔絵も、facebookにアップしたら途端にたくさんのいいね、が寄せられた。

 

自分では、「これはいくら何でも似てないでしょ」と思っていたのに、コメントの声は「似ている!」ばかり。

 

おまけに妻の千桂子先生からも、「そっくり」の一言。

 

知らない自分が、まだ存在している。

 

42期生、4月から始まります(^^)

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41期の修了パーティでMTMちゃんにもらった似顔絵。

 

閃きがもたらす奇跡

 

「閃きと創造の人生学」という、少々力の入ったタイトルの講座を昨年からやっています。

 

今回が2期生。

その講座の中に合宿研修があり、先週の土日で熱海に行ってまいりました。

 

昨年と同時期なのに、今年はあたたかで快適な2日間。

 

昨年もそうでしたが、一人一人がひらめきを止めている「自我の壁」を突破した時に起きる、奇跡とも思われる体験をしていきます。

 

文字で書くと、「そんな大げさなぁ」と思われるかもしれませんが、自我の壁を突破した時に起きる体験に、毎回驚かされてしまいます。

 

この講座は、ボクの自己分析講座の半年間を終えた人たちを対象としています。

いってみれば、上級編。

 

家族と言うシステムの中で構築された価値観は、時には人生を前に進めてくれることもあれば、壁となって成長を阻むこともある。

 

家族は、よきにつけ悪しきにつけ、自分の成長に必要な情報にあふれています。

 

残されたあと1回の講義で、2期生は終了です。

 

秋頃に3期生を募集する予定です。

閃きと創造を人生に取り入れていくことに興味のある方は、是非コンタクトしてください。

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早朝の歩行の瞑想時に夜明けの太陽が昇る

 

 

親ゼミナール IN 大阪

昨年から始まった「親ゼミナール」

 

東京では大変好評で、講演会は2回、さらに5回講座は毎回盛況で先日終了した。

第2クールも評判上々で、お母さんたちの意欲が伝わってきます。

 

さて、遅ればせながら大阪で、講演会と1回だけ講座を行います。

 

「柴崎嘉寿隆の特別講演会&親ゼミナール」

http://www.cof.or.jp/

 

講演会では、親として子どもへのかかわり方のヒントを学びます。

昨年9月に私が監修して発売された、旺文社『親が知っておきたい大切なこと 友達関係』の反響が大きく、そのことをもっと知りたいという方のための講演です。

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アマゾンランキングで何週も1位になっていました。

 

午後は、エニアグラム

宇宙人のような子どもたちとどうかかわればよいのか。

それは一律ではなく、子どものタイプによって効果的な言葉がけが異なります。

もちろん、お母さん自身のタイプによっても、イライラポイントが違ってくるのです。

 

エニアグラムは、数千年の歴史ある智恵の集大成の心理学。

面白くそれでいて納得のいく理論を、皆さんと共有していきます。

 

残席わずかです!

参加希望の方はお早めに。

 

昭和の女傑 逝く

今朝、訃報が届いた。

 

松田妙子さん逝去。

 

エストの認定資格を発行してくださっている、一般財団法人生涯学習開発財団 理事長です。

 

91歳でした。

 

昭和の女傑と言われるゆえんは、松田さんの経歴でよくわかる。

 

26歳で南カリフォルニア大学に留学しマスコミュニケーションを学ぶ。

 

この年は、ボクが生まれた年。

昭和28年(1953年)。

 

その当時に、女性が留学するなんてことがあったことにまず驚いてしまう。

 

その後、NBCテレビに自らを売り込んで入社して、日本人初女性プロデューサーとして活躍する。

 

日本に帰国後は、数々の事業を起こすだけでなく、企業を育てたり、人を育てる活動をする。

 

その一環として設立された、生涯学習開発財団が、クエストに目を止めてくださったわけです。

 

アートセラピー?いいじゃないですか。頑張っておやんなさい」

「老い、なていう言葉は大嫌い。私はエイジレスよ」

「ストレス!何が悪いの?ストレスがあるから力になるんでしょう?」

 

何度かお会いするたびに大きな刺激を受けていました。

 

昨年お会いした時にはお元気でしたが、まさか。

 

昨年卒寿のお祝いパーティの席で紹介されたスライドショーをぜひご覧ください。

www.youtube.com

 

約5分半ですが、ぜひ時間のある時に見てください。

理事長の、素晴らしい経歴とともに、後半4分以降に!!!

 

エストの卒業生は、みな、松田妙子さんの名入りの認定証をお持ちだと思います。

 

心より、ご冥福をお祈りします。

 

合掌

知らなかったこの作家 原田マハ

この作家のプロフィールを読むと、「度胸」と言う言葉が頻繁に出てくる。

 

開館準備をしていた美術館に飛び込みで「雇ってください」と言い、その度胸を買われて、就職。

飛び込みのプレゼンで、その度胸を買われて有名商社に中途入社。

世界中のコレクターやギャラリスト、美術館との交渉も、語学力はなくとも度胸だけでなんとか奇跡的にやり抜く。

などなど

 

原田マハと言う作家をご存知だろうか。

 

初めて手にするこの作家の本だったけれど、冒頭の第1章からその物語の世界に引き込まれてしまった。

 

『楽園のカンヴァス』

アンリ・ルソーの「夢」と言う絵画を巡ってのミステリアスな、ワクワクする物語り。

 

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原田マハ キュレーターでもある彼女の視点が魅力。

 

成長と共にいつのまにか、アートは「観るもの」になってしまいがちだ。

美術館で、有名絵画展に出かけ、絵を見る前に解説を音声で聞いたり、説明文を読んでしまう。

 

あー、これがあのゆうめいなさくひんなんだ、どれどれ、、、、なるほど、、、って感じ。

 

かの岡本太郎画伯は、「美術館では、絵だけを見て歩き、心に響いた絵があったら、その前で立ち止まり、それをじっくりと味わえばいい」と言う。

 

『楽園のカンヴァス』を読みながら、著名な絵画がいくつも紹介されていく。

どうしてもその絵を観たくなる。

 

「あれ、どんな絵だったかなぁ」と思い出せないまま、「あっ、こういう時にはGoogle先生!」

 

見事です。

この『楽園のカンヴァス』に登場する有名絵画がまとめて紹介されていた。

小さな画面ではあるけれど、やはりすぐれた作品には言いようのない魅力がある。

 

その絵を見ては、小説に戻り、読んではまた絵を眺める。

 

それを繰り返していくうちに、ぐいぐいとアンリ・ルソーの「夢」の中に引き込まれていく。

 

専門家ではないから、本当にそうだったのか!と思わせるような物語。

 

これは、面白い本だった。

読み終えてしまうのが惜しい作品だった。

 

前回本屋さんで購入したカズオ・イシグロの『浮世の画家』と、この原田マハの『楽園のカンヴァス』

 

どちらも大当たりだった。

 

物語は、ボクの想像力を高めてくれる。

そして、ボクの物語の世界が広がる。

 

だから、イマジネーションは、クリエイティビティにつながっていく。

 

 

 

変わりたい!願望

春が近づくと、なんとなく世の中がそわそわしてくる。

 

日本に限ったことではないかもしれないけれど、ボクたち日本人は特に春は特別な意味を持っている。

 

入学式を毎年のように繰り返し、新しく何かが始まる、ということが深層意識に植え込まれているのだろうか。

 

特に、今年は特別。

 

元号が変わる。

ひとつの時代を長く象徴する呼び名がもうすぐ生まれる。

言い換えれば、一つの時代が終わるのである。

 

平成が終わり、新しい天皇が生まれ、新しい元号が始まる。

関心がない人でも間違いなく日常になにかしらの影響があるはずだ。

 

新しい時代の始まりは、勝手に始まってしまうわけだから、自分にはどうすることもできないところが多い。

でも、「新しい自分」の始まりは、自分次第である。

 

人間は、深層意識の中に「変わりたい!願望」があるという。

安定した今を望む半面、心のどこかで、今以上の自分を思い描く。

不安定を心のどこかで臨んでいるともいえる。

難しい言い方をすれば、自我意識は安定を望み、無意識は成長と変化を望んでいるということ。

 

自我の言うとおりにしていれば、何とか現状は維持できるしある程度の満足はできる。

無意識の言うことを聴くと、「そんなことは無理だ」と答えてしまう。

 

人生を振り返ってきて、何千回、何万回「そんなことは無理だ、できない」と自分に言ってきたことだろう。

 

でも、振り返ってみると、人生の節目節目で「心の声」に従ってきた。

「変わりたい!」という声を無視できなかったのかもしれない。

 

子どもの頃は、毎日にわくわくしていた。

あの頃は、いつも新しいことばかりだった。

 

新しい時代が始まる

もしかすると、大人になってからの人生ではそう何度もないほどの機会が目の前に迫っているのかもしれない。

今「始める」ことで、未来が創られていく。

 

だから、新しい自分を始めることができる。

 

一歩、前へ!

日曜日の散歩

日曜日がお休みと言う日常を、30年来ほとんど持たなかった。

 

週末に講座があったり、イベントがあるから。

 

だから、娘たちが幼いころには、一緒にいてあげる時間がなくて、今となってはどうにもならないことではあるけれど、申し訳ない気持ちである。

 

最近、仕事のペースが変わり、ときおり日曜日にプライベートの用事を入れる時間ができた。

 

昨日の日曜日もそう。

 

マンションのリノベーション、と言うものに興味があり、その説明会があるというので青山まで出かけてきた。

が、その日のテーマが違っていて、ほしい情報が得られないことがわかり、断念。

 

時間が余ってしまい、せっかく青山まで来たのだから、恵比寿までぶらぶらお散歩しようということに。

 

いつもは車を走らせてしまうが、街並みをゆっくりと楽しめた。

青山なのに、こんな昭和の家もある、とか、

青山でもさすがにこんなところには住みたくないなぁとか、

こんなお屋敷に住んでいるのは、どんな奴なんだ、とか

路地裏もあるんだとか、

これはうまそうなケーキ屋だとか、

無責任極まりない発言を繰り返しながら歩いた。

 

ぶらぶらと歩いているうちに、そういえば先日テレビで紹介されていた美術館が近くにあることを思い出す。

 

おまけに、その作品にあった和菓子まで頂けるという。

 

たどり着いたのが、山種美術館

国内でも珍しい、日本画だけを展示する美術館。

この日は始まったばかりの奥村土牛さんの生誕130年の展示だった。

http://www.yamatane-museum.jp/exh/2019/togyu.html

 

そういえば、昨年この美術館に縁のある方から、この桜の絵が入ったカレンダーをいただいていたことを思い出しました。

 

美術館を作った山崎種二氏が、若いころから支援していた画家らしい。

 

土牛さんの名前は、美術好きの父親から聞いたことがあった。

 

作品をじっくりと見るのは初めてである。

 

「絵にはその人柄が出る」と、師と仰ぐ小林古径から言われていたそうだ。

どれを見ても優しい気持ちになる作品ばかりだった。

きっと、やさしさにあふれた方だったのではないかと、勝手に思い描いてしまう。

 

土牛は100歳を超えても、描くエネルギーを失わずにいたという。

 

セザンヌに影響を受け、自由に描けるようになったと解説にあった。

93歳で描いた「海」の絵を描いている最中のそんな様子がうかがえる写真があった。

解説にも、「楽しく描けた」なんて書いてある。

 

理想ですね。

そんなふうに人生を喜びに満ちて生きていられるのは。

 

帰り際に館内のカフェで、作品にちなんだ名前の和菓子とお茶をいただいた。

 

美術館は疲れる、、、と言う印象が強かったが、この日ばかりは、やさしい気持ちで鑑賞を終えることができた。

 

日曜日の散歩。

なかなかいいものでした。