第30回グロースセミナー1日目その1
30回目のグロースは、参加者21名。
そのうち、小学1,2年生だけで10人。
昨年の、小学1年生参加が5人もいるという驚き以上に、あらためて、気を引き締めて5日間を過ごさなければならない。
保護者の様子も、考えてみれば少しずつ変化しているような気がする。
いままでの保護者の多くは、
「お任せしますので、とことん鍛えてやってください」式の、少々手荒い印象があったところ、ここ数年は
「うちの子は、こうなので、こうしてもらいたいんです」とか、
「こういう子どもなんですが、どうしたらいいでしょうか?」など、相談をしてくる保護者の方が増えている。
それだけ、子どもたちを取り巻く環境が、信用や信頼に欠け、「万が一」を懸念しなければならない状況になっているような気がする。
その分、信頼があるからこそ、グロースセミナーへの期待感が高まっているということも事実。
それだけ、ボクの責任も重く、スタッフも神経を使うことになる。
でも、このことに意識をしぎすぎることは、スタッフの役割が「あずかった子どもたちの世話係り」のようなことになりかねない。
スタッフのグランディングは終えていたものの、出発前に「子どもたちの自立、成長を目的としていること」を、スタッフと共有、再確認して臨んだ5日間だった。
今回は、リートレがあったため、リートレ参加の4名とボク&千奈は、帯広空港で全員を迎えた。
やたらテンションの高いリーダーたちの出迎えに、若干照れ臭そうに迎えられた彼らと合流し、いよいよ北海道でのグロースセミナーがスタート。
最初に向かうのは、士幌農協が管理する原生林、士幌農村自然公園。
北海道でも原生林が残っているのはだいぶ少なくなっているらしい。
11:20 農村自然公園に到着
すぐに、5分間チャレンジ。
そして、セットアップで、散々苦労したグループ決めだ。
ここでは、グループ作りの条件はもっと厳しくなる。
北海道での実習はすべて、何かしらの危険が伴う。
そのため、年齢、男女、初参加かリピーターか、など、詳細な条件を伝えてグループ作りをしなければならない。
まずは、グループ決めの時間を決めることから。
子どもたちは、慎重に話し合いを繰り返し30分でやる!と決めた。
「誰が決めた?」
条件反射のように子どもたちは「じぶーん!」と答える。
よほどセットアップで懲りたのか、ほとんどの子どもたちは、集中しながらこのグループ決めに参加していた。
リートレを終えたばかりのリーダーたちの意気込みが違っていたことも大いに関係があったのかもしれないけれど、なんと、15分10秒でグループが出来上がってしまった。
こういう時には、時間内で決まったことを承認する前に、ボクは細かく確認します。
自分の作りたいグループを作り出したのかどうか?
残りの時間(まだ半分残っている)でやれることはあるのかどうか?
15分でやれたけれど、そもそも30分と言う時間を決める時にできたチャレンジはなにか?
今後に活かせることは何か?
などなど。
それでも、子どもたちやリーダーの心は揺らがず、このグループでやる!と、決めていた。
誇らしく答えている彼らを、全員で承認し、グループが決定した。
お見事!
ボク自身があらためて、子どもたちの力を最大限に信じてあげることを学んだ瞬間だった。
低学年や初参加が多いから、と言ったことは杞憂に終わるのかもしれないと思えたほどだった。
子どもたちの本気に、ボクたちも本気を呼び起こされる。
考えてみれば、梅雨明け早々猛暑になったばかりで、まだ体が熱さに慣れていない子どもたちの熱中症対策や、食事のメニュー、発熱時の対応など、サポーターチームを中心に、ボクたちも本気で準備を進めてきた。
いつも以上に慎重に、注意深く。
本気のエネルギーは、すでにこのグロースの中に注入されていたわけだ。
続く