「自分軸で生きる」 

誰だって自分を知る旅の途中 だからこそ自分を知ることの楽しさを伝えるブログ

自分の中に自分を見つけたんですよ。

30代後半から40代にかけて、企業の研修をいくつか依頼された。

 

ボクがやる研修は、心理トレーニングで、「自分は誰で、いったい何をしたいのか?」と言ったテーマになるので、一般的には、その頃の企業にはあまり好まれなかった。

 

その頃の企業は、個人のことよりも、組織をどの様に円滑に活気ある状態にできるのか?、とか、そのために社員をどの様に活気づければよいのか?と言った具合に、企業のための研修が一般的だった。

 

自分のことに気付いたら、退職する人も出てくるかもしれませんよ、と事前に念を押して始めた、ある企業があった。

それでも、社員一人一人のことの方が大事だと判断した担当部長さんが、企画を通してくれた。

長野オリンピックを翌年に控えた年だったと記憶している。

 

その会社は全国にいくつも営業所があり、業績もぐんぐん伸び続けていた。

その営業所長さんや役員を中心に、かなりの回数の研修をさせてもらった。

 

その時の、担当の営業部長だったAさんは、その研修のすべてに立ちあってくれた。

どれほどの効果があって、どれほどその企業に貢献できたのかは、ボクにはわからないけれど、その後も折に触れて連絡をいただけているのだから、きっと良い研修だったのだと思う。

 

そんな縁もあって、その後、数年に一度、時には毎年のように

「先生、久しぶりにお食事でも」と声をかけてくれる。

 

ボクよりも5歳年上のAさんは、その後その会社の社長に就任するまでの実力者だった。

 

引退後は、企業のコンサルとして今も現役でバリバリと仕事をしている。

 

もうすぐ70歳。

だから、Aさんとのお付き合いは、20年を超えた。

 

そんなAさんが、飲みに行くたびに

「あの研修で学んでから」

「あの研修があったからこそ」

「あの研修で、、、、」

と、お世辞抜きで毎回感謝されている。

 

時代的にも、今よりもかなり厳しめの研修で、ボクも若かったからガンガン営業所長たちにチャレンジしていたし、彼らも時には涙を流しながら自分が自分自身でいることに気づいていった。

 

つい先日、そのAさんと久しぶりに市ヶ谷で飲んだ。

 

「あの研修で一番ショックだったのは、大事な人の表情を思い出してくださいって言われて、最近全く家族の顔を見てなかったことに気づいたことでした」と振り返る。

 

そして、繰り返し

「先生、あの研修で私は、自分の中に自分を見つけたんです。」

「若い経営者たちにも、それに気付いてほしくて懸命にコンサルしてるんでよ」

 

ボクは、感動した。

確かに、ボクはそんな研修をしていたし、アプローチは違っていても自分への気づきのために今もそういう講座を提供している。。

 

ボクが変わらずに伝え続けていることを、こんな風に大切に心の中に育てていてくれる人がいて、酒の席とはいえ、ボクにそんな感謝の言葉を伝えてくれる。

そして、Aさんは見事に自分の人生を謳歌して生きている。

 

「自分の中に自分を見つけた」

なんだか、この言葉が心地よい。

 

「先生、今度私とコラボしましょう、一緒に仕事しましょうよ。」

「空手形は打ちませんから、私は」

 

ありがたいお話です。

 

30年もやり続けていることが、間違いのないことで、そんな風にいろんな人たちの人生に何かしらの違いを創り続けているんだと思うと、今目の前の問題なんか、ふっとんでしまう。

 

やはり、

「今の一歩は、間違いなく希望溢れる未来」を、創っていくんだと確信する。

 

Aさん、是非「コラボ」しましょうね。